上手に使って賢く稼ぐ、失業保険(給付)の種類と受給条件

上手に使って賢く稼ぐ、失業保険(給付)の種類と受給条件

パートやバイト、期間工、正社員に限らず、給与明細には「雇用保険」という項目があり、毎月何千円(所得額によって変化します)かが強制的に差し引かれています。
勤務先を何らかの事情で退職しなければならなくなったとき、次の仕事が見つかるまでの間、生活に支障がきたさないように国から失業手当が給付されるという保険です。これを、一般に「失業保険」と言います。
期間工のみなさんの場合も毎月雇用保険が引かれていれば、一定の条件を満たしていると支給されます。この保険は自己申告制のものですから、うっかり手続きをしていないともらえないことになります。せっかく毎月支払ってきた保険ですから、いざというときに活用しないのではもったいないと思いませんか?
雇用保険(失業保険)のことをしっかり知って、上手に活用しましょう。

【実は期間工にメリットのある失業保険】

この失業保険、実は期間工のみなさんにはとてもメリットのある制度なのです。
期間工の場合、

●満了後すぐ失業保険が出る
●二周目は前回の勤務期間により日給が優遇される

など優遇されています。

給付日数に関しては自己都合退職の場合と変わらないのですが、支給が開始されるまでの期間が優遇されているのです。
通常、自己都合退職などの場合、給付が決定しても3ヶ月間の給付制限がかかり、その後でないと失業保険がもらえませんが、期間工は契約期間が満了して離職した場合は1週間ほどで失業保険がもらえるようになります。
満了後に失業保険をもらいまた期間工に戻る、これが俗に言う「期間工ループ」です。
前の仕事も合わせて過去2年間に12ヶ月以上雇用保険の被保険者であれば、失業保険は確実にもらえます。

【失業保険をもらう条件】

失業保険は会社を退職して次の仕事が見つかるまでの生活支援金として支給されますが、もらうためには次の2つの条件をクリアしていなくてはなりません。

ひとつ目は雇用保険の加入期間です。まず在職中に雇用保険に加入していたことを前提にすると、退職した日からさかのぼること2年間のうちに”被保険者期間が通算12ヶ月以上ある”ことが条件となります。被保険者期間とは、退職した日付から1ヶ月ずつさかのぼっていき、その1ヶ月の間に働いた日数が11日以上ある月のことです。例えば3/31付けで退職した場合は、1か月前は3/1、その更に1か月前は2/1…というようにカウントしていき、それぞれの月の出勤日数を調べます。11日以上出勤した月が通算3ヶ月間あれば被保険者期間は3ヶ月間です。月の途中で退職した場合も同じように1ヶ月ずつさかのぼり、それぞれの出勤日数を調べます。

もうひとつは、働く意志が問われることです。
・就職したいという積極的な意思(気持ち)がある。
・いつでも就職できる能力(健康状態・家庭環境)がある。
・積極的に求職活動を行っているが就職できないでいる。
この3つの中で該当しないものが1つでもあると失業保険を受けることができません。

失業保険は、「退職したら自動的にもらえるもの」ではなくて、「再就職活動中の生活支援として自己申告した後に支給されるもの」です(実際に失業保険の受給手続きを行う際は、必ずハローワークで求職登録を済ませてからになります。そして毎月1回、求職活動状況をハローワークに提示することで失業保険が支給されます)。 

【タイプ別支給条件】

失業保険は誰もが受給できるわけではなく、条件があります。その条件は次の3つに分けられます。
1. 自己都合退職
2. 会社都合退職
3. その他の場合
それぞれの場合ごとに、受給条件をみていきましょう。

1. 自己都合退職の場合
労働者が自発的に退職を申し出た上で、離職した場合を指します。自己都合退職は、さらに「正当な理由なし」の場合と、「正当な理由あり」の場合の2つに分けられ、正当な理由の有無で受給条件が変わってきます。

「正当な理由なし」の場合
例えば、転職や起業を目的とした自発的な離職のことです。

「正当な理由あり」の場合
労働できないなんらかの事情により、会社側の解雇ではなく、自ら離職する場合です。例えば、配偶者の転勤に同行するため離職した場合、家族の介護のために離職した場合、傷病による就業困難で離職した場合などです。

2.会社都合退職の場合
解雇(懲戒解雇は除く)、倒産、退職勧奨、更新が予定されていた有期契約の打ち切りなどにより、非自発的に離職をした場合を指します。受給条件は、正当な理由がある場合の自己都合退職と同じです。
7日間の待期期間が終われば、直ちに基本手当の支給が開始されます。

3.その他の場合
1にも2にも含まれない場合です。定年退職や更新予定のない有期雇用契約の満了等、自己都合でも会社都合でもなく、あらかじめ合意されていた事由により離職した場合などです。

【どれくらいもらえるんだろう?】
はたして失業保険で受給される額は、どれくらいの金額なるのでしょうか?
失業保険の受給額は、次の計算式で算出されます。
『失業保険の受給額=基本手当日額×所定給付日数』

基本手当日額とは
一日当たりの受給額のことで、賃金日額(退職前6カ月の賃金合計÷180)に、「給付率」という係数をかけて算出します。
注意点!
・賃金日額には年齢に応じた下限額と上限額があります。
・給付率は年齢と賃金日額に応じて、45%~80%の範囲で決まりますが、複雑な計算式に基づくので、ハローワークに問い合わせて確認しましょう。

(まとめ)

期間工の場合、仕事で稼ぎ、満了後は給付もすぐに受けられます。このメリットは他ではあまりありません。失業保険を上手に活用すれば、期間満了に対する心配もなくなります。
失業保険をもらえる期間は、今まで被保険者であった期間で決まりますが、10年未満は90日、10年以上20年未満は120日、20年以上は150日です。
満了してまた同じ会社で期間工として働くには6ヶ月、あいだを空けないといけないので、その場合は無収入の期間が発生することになってしまいますが、最低でも頭3か月間を失業保険で賄える計算となります。ただし、ハローワークによると「同一事業所で就職、離職を繰り返しており、再び同一事業所に就職予定のある方」は支給を受けられないという決まりがあるようなので、注意が必要です。
失業保険をもらった後、別の会社で期間工として職につくことは問題ありませんし、6ヶ月待つ必要もないので、その間に次を探しましょう。

「2年間のうち12ヶ月被保険者」という条件を満たしていれば失業保険はもらえますので、期間工で1年くらい働いて3ヶ月失業保険で暮し、また別の会社で期間工で1年くらい働いて3ヶ月失業保険の期間工ループを繰り返す人もいるようです。

当然、期間工ループを推奨するわけではありませんが、こうした制度を賢く活用できるのが期間工です。もし、すでに期間工として働いていて、退職や次の期間工の就業先についてなど困りごとや相談したいことがあれば、一度「e仕事」の担当者に相談してみてくださいね。