4勤2休とは？シフトカレンダー・手取り・生活リズムの実態と5勤2休との違いを解説【製造業向け】

4勤2休とは？基本の意味と仕組み

4勤2休とは、4日間連続して勤務し、2日間連続で休む勤務サイクルを意味します。週単位ではなく、6日を1周期としてスケジュールが回っていくため、休日が曜日固定ではなく、少しずつズレていくことが特徴です。

勤務日	休み
月〜木	金・土
日〜水	木・金
土〜火	水・木

このように、土日祝日とは異なるスケジュールで休みが巡ってくるため、平日に予定を立てやすい、静かな場所で過ごせるといった利点もあります。

一方で、家族や友人と休みが合わないといった側面もあり、私生活とのバランスが重要になる働き方でもあります。

4勤2休の定義とカレンダーのイメージ

4勤2休は、「4日働いて2日休む」という6日1サイクルの勤務スタイルであるため、一般的なカレンダーに基づく「週休2日制（5勤2休）」とは異なり、曜日に関係なく休みが巡ってくるのが特徴です。

【カレンダーで見る4勤2休のシフト例】

日付	勤務	備考
7/1（月）	勤務
7/2（火）	勤務
7/3（水）	勤務
7/4（木）	勤務
7/5（金）	休み
7/6（土）	休み
7/7（日）	勤務	→ 以降、4勤2休のサイクルが続く

このように、4日勤務と2日休みを繰り返すことで、休日が少しずつ後ろにずれていく構造になっています。

4勤2休の年間休日

4勤2休は、6日を1サイクルとした勤務です。「365日÷6」で、年間約60サイクル、そして1サイクルにつき2日の休みとなるため、60サイクル×2日＝年間約120日休みとなります。

これは、カレンダー通りの週休2日制（年間休日104日前後）よりやや多めの水準です。ただし、就業先によって祝日の取り扱いなどが異なるため、「実質的な年間休日数」は求人票で必ず確認しましょう。

4勤2休のよくある勤務パターン

4勤2休の勤務スケジュールは、業種や現場の稼働体制によって細かく異なるものの、製造業や工場では主に次のようなパターンがよく見られます。

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【パターン①：日勤のみ（8:00〜17:00など）】

• シンプルな固定時間勤務
• 日勤を4日間連続で勤務し、その後2日休むサイクル
• 比較的身体への負担が少なく、リズムを作りやすい

これは、小規模工場や単一ラインの職場で採用されやすい勤務パターンです。

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【パターン②：3交代制（早番・中番・遅番をローテーション：8時間三交代制）】

シフト種別	時間帯	呼ばれ方の例
早番	8:00〜16:00	日勤／早出など
中番	16:00〜0:00	準夜勤／中勤など
遅番	0:00〜8:00	深夜勤／夜勤など

3交代制は、工場の稼働を24時間365日途切れさせないために重要となる体制です。シフトを「4日×同じ時間帯」で組み、その後2日休みという流れが基本で、次のサイクルでは別の時間帯にローテーションとなることも多いです。

そのため、ローテーションの順番や休日前の調整が、生活リズム維持のカギになります。

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【パターン③：2交代制（12時間勤務）】

シフト種別	勤務時間例
日勤	8:00〜20:00
夜勤	20:00〜8:00

2交代制は1日あたり12時間勤務になるハードなパターンですが、そのぶん休憩がしっかりあり、手当や給与面の恩恵も大きいことから、高収入希望の人や、集中して一気に働きたい人に人気の働き方です。「4日で48時間働く」「2日完全休養」のサイクルで体力回復を図ります。

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これらの勤務パターンから、4勤2休という働き方のポイントが見えてきます。

• 4勤2休＝「固定時間」ではなく、「勤務パターンのサイクル」を指す
• 勤務時間や交代制の有無は職場ごとに大きく異なる
• 就職・転職前には「4勤2休＋何制か（2交代／3交代／日勤）」を確認することが重要

「4勤2休」と「5勤2休」の違い

「4勤2休」とよく比較される勤務スタイルが「5勤2休」です。こちらは、いわゆるカレンダー通りの週休2日制で、オフィスワークや一部の工場で採用される一般的な働き方ともいえます。

では、両者はどのような点が異なるのでしょうか？　下記の項目から比較してみましょう。

項目	4勤2休	5勤2休
勤務サイクル	6日1周期（4日勤務＋2日休）	7日1周期（5日勤務＋2日休）
休みの曜日	毎週ずれる（固定でない）	土日など固定が多い
勤務時間	8〜12時間など、変則勤務も多い	基本は8時間
年間休日数	約120日（シフト制で多め）	約104〜110日（カレンダー通りの場合）
平日休みの有無	多い（混雑を避けられる）	少ない
家族との予定調整	取りにくいことも	比較的取りやすい
主な採用業種	工場・製造・医療・運輸など	事務・営業・販売など

また、「向いている人」の違いもあります。

4勤2休が合っている人	5勤2休が合っている人
●混雑を避けて平日を活用したい人 ●長時間勤務でもまとまった休みが欲しい人 ●時間や曜日にとらわれずに働ける柔軟さがある人	●土日休みに重きを置くライフスタイルの人 ●規則正しい生活サイクルを維持したい人 ●家族や友人との予定を合わせたい人

このように、「どちらがいいか」は一概には決められません。働き方の特徴や生活との相性を理解して、自分に合った制度を選ぶことが大切です。

4勤2休の給与・手取り・残業事情

「4勤2休って休みが多そうだけど、給料はどうなの？」こうした疑問も、働き方を選ぶうえで重要なポイントです。

結論からいうと、4勤2休の勤務は、「夜勤」や「12時間勤務」と組み合わされることが多く、一見すると勤務日数が少ないように見えても、収入面では安定しやすい傾向にあります。ここでは、給与構造や残業時間、収入に直結するポイントを整理して解説します。

8時間・12時間勤務と手当の仕組み

製造業で採用される4勤2休では、1日あたりの勤務時間が8〜12時間に設定されるケースが多くあります。1日で稼ぐ労働時間が多くなると、勤務日数が少なくても月間労働時間は十分に確保できる構造です。

また、次のような法定・企業独自の手当がつくことで、収入の底上げにつながることもあります。

手当の種類	内容
夜勤手当	夜間帯（22:00〜5:00）に働いた場合の上乗せ分
深夜割増	労働基準法に基づく25％の割増賃金
交代勤務手当	三交代や二交代などの特殊シフト勤務に対する追加手当
皆勤・精勤手当	出勤状況に応じたボーナス的支給

このように、基本給＋各種手当が支給されるため、日勤のみの勤務形態よりも手取りが高くなるケースも珍しくありません。

残業は少ない？多い？就業先による違い

4勤2休は、交代制が採用されていることが多く、基本的に残業が少なめという特徴があります。シフトに沿って稼働時間が確保されており、ライン全体で運用されているケースが多いため、個人ベースでの長時間残業が発生しにくいのです。

とはいえ、工場の稼働状況や人員体制によっては、繁忙期に残業や休日出勤が求められることもあります。求人票の「月平均残業時間」や「年間休日数」などをしっかりチェックして、実態とのギャップがないかを確認することが大切です。

夜勤手当・深夜割増で収入アップ

4勤2休の勤務形態は、夜勤が含まれる場合に特に収入面でのメリットが大きくなります。たとえば前述したように、深夜割増は法律で定められており、22時〜5時に働くと、時給換算で25％以上の割増が適用されます。

企業によってはこれに加えて独自の手当を支給している場合もあり、「夜勤があるからこそ、高収入につながる」というポジティブな評価をしている現場の声も多く聞かれます。

このように、4勤2休の給与体系は総じて「休みが多くても稼ぎやすい」構造になっており、手当や勤務時間の組み合わせ次第では、安定した手取りを実現できる魅力的な働き方ともいえます。

「4勤2休はやめとけ」の声の真相

「4勤2休はきついからやめとけ」「体壊す」――SNSなどでは、こうしたネガティブな声や噂も多く見かけます。これから就業を考えている人にとっては、そうした声が気になるのも当然です。

しかし実際のところ、こうした否定的な評価の多くは、勤務内容や環境が自分に合わなかったケースに由来します。働き方そのものが悪いわけではなく、向き不向きや、職場ごとの差を理解しないまま働き始めた結果、不満や不調が出てしまったという背景があるのです。

誤解されやすいポイントとその背景

「4勤2休はやめとけ」といわれる理由の多くは、次のような実体験に基づいています。

• 夜勤や12時間勤務に慣れず、生活リズムが崩れた
• 休日が土日ではないため、家族との予定が合わなかった
• 職場の人間関係や作業内容にギャップがあった

しかし、こうした事例は4勤2休に限らず、どの働き方にも起こりうる話です。問題なのは「勤務形態そのもの」ではなく、その人に合う環境・条件を選べなかったことにあります。

「きつい」と言われる理由と実態

たしかに、4勤2休は1日の勤務時間が長くなることが多いため、体力的な負担は感じやすいです。特に夜勤や交代制勤務が含まれると、睡眠の質や生活リズムへの影響も出やすくなります。

ただし、これは裏を返せば「1日でまとまった労働時間をこなし、2連休でしっかり休める」構造ともいえます。無理をせず、体調管理や生活習慣を工夫すれば、継続的に働きやすいスタイルであることも多くの現場で証明されています。

自分に合うかどうかを見極める視点

4勤2休を検討するうえで大切なのは、「制度としての特徴」を理解したうえで、実際の勤務時間・交代制の有無・残業時間・年間休日日数などを事前にチェックすることです。

また、自分の生活スタイルや体力、重視したい価値観（家族時間／収入／休日日数）などを明確にしておけば、ネガティブな意見に左右されずに、自分にとって最適な働き方を選ぶ判断軸が持てるようになります。