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請負とはどんな働き方?「指揮命令」「成果物」に関する派遣・委託との違いと偽装請負の注意点

2025/12/30

「請負ってどんな働き方?」「派遣ではないって言われたけど、じゃあこれは何?」――わかるようで意外とわからない、請負という働き方。実際の契約や現場での働き方は、どのような仕組みになっているのでしょうか?

請負(うけおい)とは、特定の業務や作業の「完成」を目的として契約する働き方です。派遣や業務委託と混同されがちな契約形態ですが、指揮命令の権限や契約の方法など、それぞれの働き方には根本的な違いがあります。

本記事では、請負の定義から派遣・委託との違い、そして働くうえでの注意点まで、基礎からわかりやすく解説します。

請負とは

請負は、「業務の完成」を目的として契約する働き方です。派遣やアルバイトのように、労働時間やその過程に対して報酬が支払われるのではなく、あくまで成果物の完成に対して報酬が発生します。たとえば、ある建物の塗装を仕上げる、部品の組み立てを納品する、などの業務が該当します。

契約を交わすのは、仕事を依頼する側(発注者)と、実際に業務を引き受ける側(請負業者)です。請負で働く人は、依頼元の企業に雇われているのではなく、請負業者に雇われている労働者となります

また、現場での仕事の指示は、本来は請負業者の管理者が行うものであり、発注元の企業が直接指示を出すのは原則としてありません。なお、これを逸脱すると、違法な「偽装請負」と判断されるケースもあります。

請負契約の意味と仕組み

請負契約は、民法第632条に規定された契約形態で、「ある仕事の完成」に対して報酬を支払うことを目的としています。つまり、請負では「働いた時間」ではなく、「完成した成果物」が評価の対象になるのです。

たとえば、リフォーム工事やWebサイトの制作、部品加工、塗装作業などが請負契約の代表例です。これらの仕事においては、途中の進め方や方法は請負業者に任されるのが原則です。依頼主は結果(成果物)を受け取るだけで、作業の進行に直接口出しすることはできません。

これは、一般的な労働契約と大きく異なる点です。労働契約では、労働者は雇用主の指揮命令のもとに働き、勤務時間・場所・業務内容が定められていますが、請負では仕事の完成責任を負う請負業者が、その従業員を管理・指揮する立場にあります。

なお、報酬の支払いタイミングは、原則として「成果物が完成した後」となります。完成しなければ報酬が支払われない可能性もあるため、契約内容や成果物の定義を明確にしておくことが非常に重要です。

労働者との雇用関係

請負で働く場合、労働者は発注元の企業に雇用されているわけではありません。実際に雇用契約を結んでいるのは、あくまで請負業者(元請けや下請け会社)です。そのため、指揮命令を出すのも請負業者側の責任者であり、現場での作業内容や進め方は基本的にその責任者が管理します。

また、請負労働者は、就業先の会社の正社員や派遣社員とは異なり、待遇や福利厚生の対象外となるケースもあるため、実際の雇用関係をしっかり確認しておくことが重要です。

請負・派遣・業務委託の違い

「請負」と混同されがちな契約形態に、「派遣」や「業務委託」などがあります。これらは類似しているようでいて、誰と契約するのか、誰から指示を受けるのか、どのように働くのかという点で、明確な違いがあります。

ここでは、主に指揮命令の関係や、契約先、法律の適用など、働く人にとって重要な違いに焦点を当てて整理します。

指揮命令関係の違い

請負・派遣・業務委託の最大の違いは、誰から仕事の指示を受けるのかという点にあります。この「指揮命令関係」の違いこそが、契約形態を判断するうえで重要なポイントです。

  • 請負:指示を出すのは、請負業者の管理者。依頼主となる発注企業は原則として指示を出せない
  • 派遣:実際に指示を出すのは派遣先の企業。派遣会社は雇用主ではあるものの、現場への指示は行わない
  • 業務委託(委任・準委任):仕事の成果ではなく、「作業そのものの遂行」が目的となる契約。指揮命令は基本的になく、フリーランスや個人事業主として自律的に業務を行うケースも多い

このように、表面的には似て見える働き方でも、契約形態によって「誰が指示を出すか」は明確に異なります。請負契約において、業務の指示を出す主体はあくまで「雇用主(請負会社)」です。発注元の企業は、労働者に対して直接指示を出す権限を持っていません。

また、契約上は請負となっていても、現場で発注元の社員が直接作業員に指示を出している場合は要注意です。これは違法な状態に該当する偽装請負と判断される可能性があります。

法律上の分類とトラブルのリスクの違い

請負、派遣、業務委託は、それぞれ法律上の位置づけが異なる契約形態です。その違いを理解しておくことで、働く側にとってのリスクやトラブルの回避にもつながります。

契約形態適用される法律契約内容の特徴
請負民法(第632条)成果物の完成に対して報酬が支払われる。発注元には指揮命令なし
派遣労働者派遣法労働力の提供が目的。派遣先企業が指揮命令を担う。契約期間や待遇に法律の制限あり
業務委託(委任・準委任)民法(第643条〜)特定の業務や作業の遂行が目的。報酬は時間や成果に応じて支払われる

偽装請負は違法

請負契約で働いているにもかかわらず、その実態が派遣と変わらないというケースは、「偽装請負」として法律違反となる可能性があります。たとえば、次のような状況には要注意です。

  • 発注企業の社員が、請負労働者に日常的に直接指示を出している
  • 作業場所や設備が、完全に発注企業側の管理下にある
  • 成果物の完成ではなく、時間単位での作業提供が主になっている

こうした偽装請負が発覚した場合、法的な責任を問われるのは発注元や請負会社など企業側ですが、働く本人がトラブルに巻き込まれるケースも考えられます。自分の働き方がどういった立場なのか、その契約内容と働き方の実態が一致しているか確認しておくことはとても大切です。

請負で働くメリット・デメリット

請負という働き方には、他の雇用形態にはない自由度や専門性がある一方で、不安定さや法的な保護の薄さといったデメリットも懸念されます。

ここでは、実際に請負で働く場合のメリット・デメリットを整理し、どのような人に向いている働き方なのかを考えます。

請負のメリットとは?自由度と成果主義の働き方

請負の最大の特徴は、成果物に対して報酬が支払われる「成果主義」であることです。働いた時間ではなく、あくまで「完成させた業務の成果」によって評価されます。

そのため、次のようなメリットが生まれます。

働き方の自由度が高い

作業の進め方は、請負業者側で自由に決められるため、工程や手順を自分で最適化できます。個人請負やフリーランスであれば、時間や場所に縛られずに働けるケースもあります。

スキルや経験が収入に直結する

専門的な技術や経験に応じて、高単価の仕事を受けられる可能性も十分です。成果物で評価される分、効率よく稼ぎたい人には向いています。

人間関係に縛られにくい

労働契約に基づく「職場の上下関係」よりも取引先としての関係になりやすく、精神的に距離を保ちやすいのもメリットです。

請負のデメリットと注意点

メリットの一方で、請負には安定性や法的保護が弱いという側面もあります。とくに雇用されて働くことを前提にしている人にとっては、思わぬギャップやリスクを感じる可能性もあります。

労働者としての保護が受けられない

請負は労働契約ではないため、労働基準法や労働者派遣法の対象外となります。残業代、有給休暇、解雇手当など、労働者向けの制度が適用されない場合もあります。

社会保険に入れないことがある

個人請負や、適切に整備されていない請負会社に所属している場合、健康保険や厚生年金に未加入のまま働くことになるケースも想定されます。

ただし、このデメリットは、主に「個人事業主として企業と直接請負契約を結ぶ場合」に当てはまります。請負会社に雇用(正社員・アルバイト等)されて現場に行く場合は、請負会社側で社会保険への加入や労災保険の適用を受ける権利があります。

自分が「個人」として契約するのか、それとも「会社員」として請負業務に携わるのかによって、保護の有無が大きく変わる点は必ず理解しておきましょう。

トラブル時の解決が自己責任になる

報酬の未払いや契約内容の食い違い、急な打ち切りなどが発生しても、公的な救済を受けにくいという弱点があります。民事トラブルとして扱われるため、労基署では対応してもらえないこともあります。

請負が向いている人・向いていない人の特徴

請負の働き方には向き・不向きがあります。次のような人は、請負に向いているといえるでしょう。

【向いている人の特徴】

  • 働き方の裁量を自分で持ちたい
  • 成果で評価されたい(時間ではなく結果)
  • 自分のスキルや経験を活かして仕事を選びたい
  • 上下関係や職場の人間関係に縛られたくない

一方で、次のような人には請負は不向きかもしれません。

【向いていない人の特徴】

  • 安定した給与や社会保険の加入を重視している
  • 働く環境や待遇面でのサポートが必要
  • トラブルが起きたときに一人で対処するのが不安
  • 法律や契約にあまり詳しくない・自信がない

請負は自由に働ける一方で、すべての責任を自分で引き受ける働き方です。企業に雇用されるわけではないからこそ、契約内容をしっかり理解し、リスクを避ける意識が必要不可欠になってきます。

請負のよくあるトラブルと違法なケース

請負という働き方には独自のルールがありますが、実際の現場では契約と実態が一致していないケースも少なくありません。とくに注意したいのが、上でも触れた「偽装請負」と呼ばれる違法状態です。

ここでは、請負でよくあるトラブルと、どのような状況が法律違反にあたるかを具体的に解説します。

実態は派遣なのに「請負」として契約されるケース

請負契約を結んでいるにもかかわらず、実際の働き方が派遣と変わらないケースは極めて危険です。たとえば次のような状況は、偽装請負と判断される可能性があります。

  • 発注元の企業の社員が、請負労働者に直接業務指示を出している
  • 作業の手順や工程を、発注企業の管理者が日常的に細かく指示している
  • 請負労働者が、発注企業の社員と同じチーム・同じ業務を行っている
  • 成果物の完成ではなく、時間単位で作業の提供が行われている

このような状況は、契約上は請負でも、その実態は「労働力の提供」になっているため、法律違反と判断されるリスクがあります。

偽装請負における「働く側」のリスク

偽装請負が発覚した場合、法的な責任を問われるのは発注元の企業や請負会社など事業者側です。ただし、働いている本人が不利益を被る可能性もあり、次のようなリスクも想定されます。

  • 社会保険に未加入のまま働いていたことが後で問題になる
  • 労働災害が起きたとき、補償を受けられない
  • 賃金未払や突然の契約打ち切りに遭っても、労基署が介入できない

また、違法な契約状態にあると、企業側が是正勧告を受けた際に、現場の体制が突然変更されることもあります。場合によっては、仕事を失うリスクもゼロではありません。

このように、請負は合法な働き方である一方、制度に対する理解がないと違法状態に巻き込まれるリスクもあるということを理解しておく必要があります。

請負で働くときに確認したいポイント

請負という働き方を選ぶ際には、契約内容や業務条件を事前にきちんと確認することが重要です。実態が契約と食い違っていたり、トラブルにつながる要素が含まれたりしていないか、チェックしておくべきポイントを整理しておきましょう。

契約前に確認したい主なチェック項目

請負で働く前には、最低限以下の点を確認しておくと安心です。

  • 雇用主の明確化:雇用契約を結ぶ相手(請負業者)の会社名、所在地、担当者など
  • 指揮命令系統:実際に業務の指示を出すのは誰か(発注元ではないことの確認)
  • 業務内容の明確化:請け負う業務の範囲、成果物の定義、納品形式など
  • 契約期間・報酬条件:仕事の完了基準と報酬発生のタイミング、報酬額の計算方法
  • 保険・福利厚生:社会保険や雇用保険の加入状況、労災対応などの有無
  • トラブル時の対応窓口:相談先や責任の所在が明確になっているか

とくに、「誰が指示を出すのか」「成果物の定義があるか」は、請負と派遣を区別する上で重要な判断基準となります。

働き始めてから気をつけたいこと

就業後も、「契約通りの働き方ができているか」を継続的に確認する姿勢が大切です。

  • 発注元の社員から業務指示を受けていないか
  • 契約で定められた業務範囲を超えていないか
  • 成果物に対する評価と報酬支払いが適正に行われているか
  • 万が一のトラブル時に相談できる窓口があるか

請負は働く側の自律性が求められる働き方です。だからこそ、契約条件と実態が一致しているかを自分自身でも常に意識しておくことが、安心して働くための基盤になります。

まとめ

請負とは、業務の完成に対して報酬が支払われる契約形態です。派遣や業務委託と混同されやすいものの、契約先や指示系統、法的な位置づけにははっきりとした違いがあります。

とくに、契約内容と実態が食い違う場合には、違法な「偽装請負」と判断されるリスクもあるため、就業前に正しく理解しておくことが非常に重要です。

  • 請負契約は、「仕事の完成」が目的で、労働時間ではなく成果に対して報酬が支払われる
  • 指示を出すのは請負業者であり、発注元の企業は原則として労働者に直接指示できない
  • 派遣や業務委託とは、指揮命令関係や契約先が異なる
  • メリットは自由度や成果主義、デメリットは法的保護の薄さや不安定さ
  • 契約内容と働き方が一致しているかを常に意識することが、トラブル回避のカギとなる

就業後のミスマッチを防ぐためにも、契約形態ごとの違いやリスクを理解し、納得したうえで働き方を選ぶことが大切です。請負は、自由と責任が表裏一体のスタイルであることを忘れずに、自分に合っているかを慎重に判断しましょう。

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