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「月給」と「手取り」はどう違う?求人票の見方と手取り額の考え方をわかりやすく解説

2026/01/26

「月給って、つまり手取りのことだよね?」――こうしたイメージで求人票を見ていると、実際に給料を受け取ったときに「こんなに少ないの?」と驚いてしまうことがあります。月給と手取りは似て非なるものです。両者の違いを理解していないと、転職・就職後の後悔につながりかねません。

この記事では「月給」と「手取り」の違いを明確にし、求人票を見る際に気をつけるべきポイントや、正確な手取りの計算方法まで、わかりやすく解説します。

「月給」と「手取り」はどう違うのか

「月給」と「手取り」は、給与を表す際によく使われる言葉ですが、意味するところは大きく異なります。とくに初めて就職・転職する人にとっては、この違いを誤認していると、「こんなはずじゃなかった」というギャップに直結します。

まずは月給と手取りについて、それぞれの定義と内訳、混同されやすい背景について解説していきます。

月給とは

月給とは、企業が労働契約上支払うと定めた1か月あたりの給与の「総額(額面)」です。このなかには、次のような要素が含まれます。

  • 基本給
  • 各種手当(通勤手当、住宅手当、家族手当など)
  • 固定残業代(企業によっては月給に含むケースあり)

つまり月給とは、税金や保険料などを差し引く前の支給総額を指し、求人票や労働契約書に記載される金額です。

給与明細や求人票には、「月給22万円」などと表記されていることが多く、これを見た人は「実際に22万円もらえる」と誤認しがちです。しかし、後述するように実際には控除が差し引かれるため、この金額すべてを受け取れるわけではありません。

手取りとは

一方、手取りとは月給から税金や保険料などの各種控除を差し引いた後に、実際に口座へ振り込まれる金額です。控除には次のようなものがあります。

  • 所得税
  • 住民税
  • 健康保険料
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料

これらの合計は、月給のおおよそ20〜25%に相当することが多いため、月給のうち75〜80%が「手取り」とイメージしておくとよいでしょう。

なお、控除額は次のような複数の要素によって大きく変わる点にも注意が必要です。

  • 年齢(保険料率の違い)
  • 家族構成(扶養家族の有無)
  • 住んでいる地域(住民税)
  • 社会保険の加入状況

そのため、同じ月給でも手取り額は人によって異なるというのが実態です。

求人票に書かれた月給は「手取り」ではない

「求人票に書いてある金額=手取り」と考えてしまうのは危険です。実際、多くの求人には手取り額に関する記載は基本的にありません

ここでは、なぜ求人情報が誤解されやすいのか、そして実際にどのくらいの金額差があるのかを具体的に解説します。

求人の「月給表示」の注意点

求人票に記載されている「月給」には、次のようなケースがあります。

  • 固定残業代(○時間分)を含んだ金額
  • 試用期間中の給与と異なる場合がある
  • 各種手当が含まれているか明記されていない

たとえば「月給20万円〜(固定残業代20時間含む)」という求人では、残業しなくても20時間分の残業代が含まれているため、基本給は実際より低い可能性があります。

給与の「総額」ではなく「構成要素」を確認することが、求人票を正しく読み解くポイントです。企業によっては、手当やインセンティブが多く含まれており、基本給が極端に低いこともあるため注意しましょう。

実際に受け取る金額はどう変わるのか

では、月給と手取りにはどの程度の差があるのでしょうか? 「扶養なし・独身・関東圏」での想定にて、モデルケースを表にまとめました。

月給(額面)手取り(概算)差額(控除)備考
18万円約14.5万円約3.5万円初任給レベル(独身・都内想定)
26万円約20.5万円約5.5万円一人暮らし世代に多い水準

このように、「月給18万円」と書かれていても、実際に使えるお金は3〜4万円ほど少なくなるケースが一般的です。

手取り計算における主な控除項目と目安

給与交渉や生活設計を行ううえで、自分の実際の収入を把握しておくことは重要です。主な控除項目とその目安として、給与から差し引かれる控除項目を確認していきましょう。

項目内容目安の割合
所得税年収や扶養人数により変動(国税)約2〜5%
住民税前年度の所得に基づく(自治体ごとに異なる)約6〜10%
健康保険料都道府県や協会けんぽにより異なる約8%
厚生年金保険料労使折半で負担。将来の年金に反映される約9%
雇用保険料失業時の保障や教育訓練給付など約0.6%

このように、合計でおおよそ額面の20〜25%前後が引かれると想定されます。

なお、これはあくまでも簡易的なシミュレーションです。あくまでも目安として参照してください。正確に知りたい場合は、年末調整や源泉徴収票を使って、前年実績ベースで計算するのが確実です。

求人を見るときのポイント

「月給」の金額だけで職場を判断してしまうと、入社後に後悔するリスクの発生は否めません。想定していたよりも手取り額が少ないと、生活が厳しくなるだけでなく、働き続けるモチベーションにも影響してしまいます。

ここでは、給与以外に着目したいポイントを整理します。

手取り以外に注目したい3つの視点

求人を見る際には、次のような項目も合わせて確認しておくと、より実情に即した選択をしやすくなります。

  • 賞与(ボーナス)の有無や支給実績
  • 昇給制度の有無と頻度
  • 福利厚生の内容(社会保険・退職金・住宅補助など)

とくに賞与がある場合、年収換算で数十万円の差になることもあるため、月給+賞与の「年収ベース」で考える癖をつけましょう。

働きやすさや将来性も含めて検討する

給与だけでなく、職場環境や将来的なキャリアアップの視点も重要です。具体的には、次のような観点からも検討するのが理想的でしょう。

  • 残業時間や有給取得率
  • 評価制度の透明性
  • 長く働ける環境かどうか(定着率など)

これらを総合的に見て、「自分にとって価値のある職場かどうか」を判断することが、長期的な満足度につながります。

まとめ

「月給=手取り」と考えてしまうと、思っていたより少ない給与に不満を抱きがちです。しかし、両者の違いをきちんと理解すれば、求人票の読み方が変わり、就職・転職でも後悔しない選択をしやすくなります。

  • 月給は控除前の額面。手取りは差し引き後の実質受取額
  • 控除は人によって異なり、平均で月給の20〜25%前後
  • 求人票に記載される月給には固定残業代や手当が含まれることも
  • 手取りを把握するには控除内容と計算式の理解が不可欠
  • 求人選びは金額だけでなく、制度・環境・将来性も含めて判断する

「月給」だけで判断しないことは、働くうえでの大切な防衛術です。給与の仕組みを知ることで、自分の未来を守る選択ができるようになります。求人票に振り回されるのではなく、自ら「読み解く力」をつけていきましょう。

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